和紅茶チャイを作る上で苦労した3つのポイント

和紅茶チャイを作る上で苦労した3つのポイント

 

こんにちは!jian(ジアン)の編集部です。

 

jianは" Enjoy ! Kampo(漢方)"を掲げ、学芸大学でチャイティーのお店を営んだり、ティーBOXやティーシロップをつくったりしています。

 

今回は、2024年12月からご提供がスタートしたSUNNYチャイについて。

SUNNYチャイは宮崎県産の和紅茶をベースとしたチャイですが、調合から製造からいろいろと苦労しました。

 

そこで、苦労したポイントを3つにまとめてお伝えします。チャイをつくるときの参考にしていただけたら幸いです。

 

SUNNYチャイ(和紅茶のチャイ)のおおまかな概要

前述の通り、SUNNYチャイのベースは宮崎県産の和紅茶です。


そこに、クローブ、スターアニス、シナモン、ジンジャー、陳皮を調合しました。

ちなみに陳皮(チンピ)はみかんの皮のこと。漢方では生薬として知られています。

 

私たちjianは、チャイだけでなくティーやティーシロップなどの商品も、基本的に5つのフレーバーを用意しています。

 

 

これは古の中国の思想「五行思想」にのっとり、五臓(身体の5つの働き)にそってフレーバーを用意しているためです。

 

SUNNYは、季節で言うと冬。五臓でいうと"腎"をケアすることを目指して調合しています。それでは、そんなSUNNYチャイを作る上で、苦労したポイント3つをお伝えします。

参考:『東洋医学・漢方における「腎」の役割と、2つのケアの方法について

 

1.和紅茶を煮出すことででる"えぐみ"をどうするか?

世のチャイは基本的には紅茶を使います。


なので、今から言うことは当たり前のことかもしれませんが、私たちは苦労しました。

というのも、私たちが長らくつくってきた定番チャイ=HUGチャイは、三年番茶をベースにしているため、逆に和紅茶ベースのSUNNYチャイをつくる上で異なるポイントがあったのです。

 

というのも、三年番茶は3年間熟成しているので、そもそも茶につよい成分(例えばカフェイン)が少なく、とてもまろやかな仕上がりです。

火加減や煮出す時間をつよく長くしても、しっかり濃くていい茶が仕上がりました。

 



でも、和紅茶はちがいました。慎重に火力や煮出す時間を定めないと、茶のえぐみが出過ぎてしまう。これで何度も失敗しました。

 

結論から言うと、"えぐみ"は出ないが、ちゃんと和紅茶の良さがでるギリギリの時間を見定めて、その時間通りに煎じること。これに尽きるのですが、そのバランスを探すのに試行錯誤がつづきました。

 

2.砂糖をどれだけ入れるか?

正直、和紅茶を煮出しすぎても砂糖をある程度入れれば、すこしはごまかせます。

 

でも、それ(ごまかす)はやりたくないし、何より茶のおいしい味わいが損なわれているのにお客さんに提供したくない・・・みたいなことは考えるまでもなく論外。せっかくお店で時間をかけて仕込んでいるのだから、ちゃんとつくりたいのです。

それから試行錯誤の日がはじまりました。

 

もちろん、世の中にはとても甘いチャイがあり、それはそれで好きな人もたくさんいることも存じ上げています。否定するつもりも、まったくありません。

 

砂糖が多い=ダメだということではなく、jianとして提供したい定番のチャイは茶の味わいを感じるものにしたい。そうなると、茶のえぐみ × 多めの砂糖でバランスをとるのは、ちがうと思うという意味です。

 

ちなみに、私たちは正確には精製度合いが低いミネラルたっぷりの"きび糖"を選んで使っています。これはチャイだけでなく、商品として販売しているティーシロップも同様です。

 

このポイントでの結論は、とにかく少なめにきび糖を加えて味見をして、だんだんと多くしてバランスがとれておいしいと感じる量を見定めていきました。

 

 

3.和紅茶の味わいをうまく出せるか?

前章ですでに触れていますが、jianが目指しているのは「茶の味わいを感じる」チャイです。

 

都内で飲めるチャイの多くは、マサラチャイ(スパイスミルクティー)の印象ですが、jianのチャイは表現としては、おそらく"まろやかなチャイ"と言えるかと。つまり、スパイシーすぎないチャイ。

 

もちろんスパイスは前述の通り入っているのですが(それも意外にけっこうな量が入っているのですが)、決してスパイス主体ではなく、茶が主体のチャイを目指しています。

 

まだまだ偉そうなことは言えない道半ばですが、目指す方向性はそっちです。

 

だから、和紅茶ベースのチャイも、HUGチャイ同様に茶の味わいをいかに出すかに苦労しました(しています)。

ここはまだ明確なことは言えないのですが、初期に比べると茶の味わいは広がってきたかと思います。

三年番茶と比べると、和紅茶はけっこうつよめな茶。主張もある程度あるので、”えぐみ”は出さないように、でも存在は確かに感じるように、やはり火加減や煮出す時間をかなり気をつけています。

あと、とにかく和紅茶の量を増やした調合を試していたのですが、やはり適切な量というものはあるようで、増やしすぎても味わいは変わらず、"水の量に対してこれぐらい"という適量は存在するようです。

 

ちなみに、jianにはスパイスをより感じたい人のためのチャイもあり、それはHUG YOJO チャイとしてご提供しています。

 

参考:『養生したい人向けのチャイ?HUG YOJOチャイが誕生するまでの話

 

 

SUNNYチャイ(和紅茶チャイ)の評判

まだ提供スタートから間もないのですが、飲んだ方からは好評をいただいています。

 

jianスタッフも、最初は和紅茶のえぐみを感じるからおいしくないと言っていたものの、調合・製造をだんだんと改良していくと、「おいしい」と言ってくれるようになりました。

 

 今回、あまり具体的なレシピを出しておらず、奥歯にものが挟まった感じになってしまいましたが、実はまだ改良途中なのでそのような文章です。すみません。

 

もっと煮詰めていって、もう改良のしようがないと思ったら、レシピもすこしずつ世に出していこうと思います。その時を楽しみにしていただけたらとても嬉しいです。

 

ちなみに。オンラインでもご購入いただけるSUNNYティーシロップ・SUNNY YOJO ティーBOXも、SUNNYチャイとほぼ同じ原料でつくっています。

移ろう季節に揺らぐ心身を包みこみ、心地よい日々をお過ごしいただけたら幸いです。

SUNNYティーシロップはこちら

jianの五行診断チャートはこちら

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