漢方でよく聞く五臓ってなんですか?

こんにちは!jian(ジアン)の編集部です。
jianは" Enjoy ! Kampo(漢方)"を掲げ、学芸大学でチャイティーのお店を営んだり、YOJOティーBOXやティーシロップをつくったりしています。
今回は、jianの漢方薬剤師・まりこさんに、お客さまからの質問を聞いてみました。
「漢方でよく聞く五臓ってなんですか?」
ちなみにjianは漢方ワークショップ、その名もEnjoy ! Kampoワークショップを行なっていて、まりこさんはその講師でもあります。
詳しくは以下からご覧ください。
Enjoy ! Kampoワークショップ(お店・オンライン)
五臓ってなんですか?
五臓とは、肝・心・脾・肺・腎(かん・しん・ひ・はい・じん)の5つの臓腑のことを指します。
注意しなければならないのは、「五臓」は西洋医学で考える臓器と全く同じ役割というわけではありません。
例えば、肝というと「肝臓」をイメージする方も多いかもしれませんが、漢方でいう「肝」とは体内の気(エネルギー)や栄養をスムーズに巡らせる働きをしたり、自律神経を整え、ストレスを解消する作用などがあるとされています。
なぜ5つに分けるのかというと、中国の古代哲学である五行思想※をもとにして、身体の働きに応用しているためです。
※五行思想:自然界は5つの元素(木・火・土・金・水)から成り立つという考え方
五臓の役割ってなんですか?
それぞれの役割とケアの方法はこちらからご覧ください。
▼「肝」の役割について
体内の気(エネルギー)や栄養をスムーズに巡らせる働きをしたり、自律神経を整え、ストレスを解消する作用などがあるとされています。
この「肝」の働きが低下してしまうと、エネルギーや栄養の巡りが悪くなり情緒が不安定になり、イライラや落ち込むなど精神的な症状を引き起こしやすくなります。
参考になるMagazine:東洋医学・漢方における「肝」の役割と、3つのケアの方法について
▼「心」の役割について
血液を循環させるポンプとしての役割に加え、意識のコントロールをしていると言われます。
そのため「心」が弱ると不安感が生じたり感情の制御が不安定になりやすくなったり、逆に「心」が動きすぎると熱を持ちやすくなるため、焦りや感情の高ぶりなどを引き起こしたりします。
参考になるMagazine:東洋医学・漢方における「心」の役割と、2つのケアの方法について
▼「脾」の役割について
飲食物の消化吸収を担い、吸収した栄養分や水分から元気の元となるエネルギーを作り出して全身に送り出す働きをしています。
また、身体にとって必要なものと不要なものに分ける働きや、水分の代謝にも関与しています。
脾の機能が弱まると、エネルギーや栄養分を全身に送り出すことができなくなり、消化不良や決断力・気力の低下、疲れが取れにくいといった症状を引き起こします。
参考になるMagazine:東洋医学・漢方における「脾」の役割と、3つのケアの方法について
▼「肺」の役割について
呼吸により大気から取り込んだエネルギーを全身に送り届ける働きがあると言われています。
エネルギーを作り出す主体である「肺」は人体の機能を発現させるための中心的な存在です。そのため「肺」が弱ると全身の弱りを引き起こしやすくなります。
さらに、身体の内側の状態は皮膚に現れやすいと言われています。さらに気が張ってしまうと猫背になり、呼吸が浅くなってしまう傾向もあります。
エネルギーの源や水分を霧のように散布する「肺」は乾燥させないことが大切です。
参考になるMagazine:東洋医学・漢方における「肺」の役割と、2つのケアの方法について
▼「腎」の役割について
生命力の源が蓄えられている場所といわれています。
「腎」は成長や発育、生殖を司る役割のほか、体を温めたり、潤い成分をためる働きもあります。
腎は年を重ねるとともに弱ってしまう傾向があり、腎が弱ると身体の巡りが滞り、精力や知力、体力の低下を引き起こしてしまいます。
また加齢だけでなく、生活習慣の乱れによる睡眠不足、また”冷え”によって、若い人でも腎に蓄えられた身体の根本的なエネルギーは消耗され衰えてしまいます。
身体が冷えで巡りが滞り心身の疲れが溜まってしまう前に、すこしでもリフレッシュする時間をつくり、心身を芯から温めて冷えを和らげることが大事です。
参考になるMagazine:東洋医学・漢方における「腎」の役割と、2つのケアの方法について
五臓それぞれのケアの方法について
▼「肝」のケア方法について
香り高い食材を楽しむことや、リラックス時間をつくることが肝のケアにつながります。
肝は全身のめぐりを調節する役割をもっており、香り高い食材は身体の中でめぐりをよくすると考えられています。
そのため、肝のケアをしたいときに身体が無意識のうちに、薬味や香草、スパイスを欲していることもあるかもしれません。
他にも、五行思想に基づいて、五臓にはそれぞれ五味と呼ばれる味が決まっています。
肝のケアとしては、レモンのような酸味もおすすめです。
また、めぐりが悪くなったことで、少し情緒不安定に感じたり、イライラしたりといったことにつながる可能性があります。こういった緊張を感じとったら、自分をいたわってリラックスできる時間をとってあげると、肝のケアになるので日々のちょっとした心地よさを感じるきっかけになると思います。
参考になるMagazine:東洋医学・漢方における「肝」の役割と、3つのケアの方法について
▼「心」のケアについて
情熱的に活動するのは良いのですが、時には冷静になってリラックスする時間をとり、深呼吸をして高ぶる心を落ち着かせる時間を持ちましょう。
心は血液の循環の他にも、意識をコントロールする役割ももっています。
だからこそ、ちょっと焦りを感じていたり、不安になっているかも?と感じたときには、心をいわってあげることがおすすめです。
心をケアしたいとき、味は苦いものを選びがちな傾向が出てくることもあります。
コーヒーや緑茶がお好きな方も多いですが、もうひと頑張りするため、というよりも、心をいたわることを考えると、ほっと一息つく時間にしてあげるとリラックスできて心が落ち着いてくるでしょう。
参考になるMagazine:東洋医学・漢方における「心」の役割と、2つのケアの方法について
▼「脾」のケアについて
胃に優しい食生活を心がけ、冷たいものを避けて、よく噛んで食べることがケアになります。
身体を冷やさず温めてあげることも大事です。
脾は冷えると働きが落ちてしまうことが知られています。
脾は全身に栄養を送る働きを担っているため、ここが弱ってしまうと、全身に栄養が行きわたらずに余計に疲れやすく感じたりすることもあります。
だからこそ、冷やさないことを意識してあげると良いでしょう。
他にも自然な甘味をとることも脾のケアにつながります。
参考になるMagazine:東洋医学・漢方における「脾」の役割と、3つのケアの方法について
▼「肺」のケアについて
"肺"は乾燥に弱いので、潤すことがポイントです。
呼吸によって全身にエネルギーを届ける役割をもつのが肺です。
だからこそ、乾燥した空気が取り込まれると、呼吸器系の症状が引き起こされやすくなります。肺は皮膚とも関連が深いとされているため、肺をケアしたいときには、皮膚も乾燥していることが多いです。
ケアとしては、弱った肺を助けてくれる潤いを補う食材を取り入れることがおすすめです。
例えば、お米や玄米は身体を内側から潤しますし、玄米茶のように飲み物として選ぶこともできます。
参考になるMagazine:東洋医学・漢方における「肺」の役割と、2つのケアの方法について
▼「腎」のケアについて
まずは体を冷やす食べ物を避けることが、ケアとしてあげられます。
腎は両親からもらった生命力の源が蓄えてある場所で、体が冷えてしまうと、あたためるためにエネルギーが必要になります。
だから、腎は冷えに弱いですし、睡眠不足や生活習慣の乱れによってダメージをうけやすいのも、その分、エネルギーが必要になるためです。
さらに、塩辛い味が腎・膀胱の機能を補い泌尿器系の働きを助けることで体内の水分代謝を調整すると言われています。
お味噌汁やお出汁に癒されるときには、腎をいたわってあげたいタイミングかもしれません。塩分量を気にしておられる方も多いかと思いますが、ミネラルを多く含んだ天然塩を選ぶのがポイントです。
参考になるMagazine:東洋医学・漢方における「腎」の役割と、2つのケアの方法について
五臓に対応する5つのフレーバー
jianでは五臓に対応する5つのフレーバー(HUG、BREEZE、CHEER、MIST、SUNNY)をご用意しています。
HUGであれば、五臓の「脾」をケアしてあげるフレーバーです。
漢方でいう「脾」は、飲食物の消化吸収を担い、吸収した栄養分や水分から元気の元となるエネルギーを作り出して全身に送り出す働きを担っています。
そのため、「脾」が疲れていると、胃腸が弱りやすかったり、疲れやすく感じるといった傾向があります。
そのため、HUGは「お腹からあたためること」をコンセプトに、お腹にやさしい三年番茶をベースとして、シナモンやジンジャーといったスパイスを配合しています。
気になった方は、jianのKampo(漢方)チャートをやってみてください。
ご自身のケアしてあげたい五臓とおすすめのフレーバーまで分かります。
五臓のサポート関係とは?
五臓はお互いに関係性が決まっており、漢方の用語でいうと相性関係と呼びます。
例えば、脾(HUG)をサポートしてくれるのは、心(CHEER)。
「脾」をケアしたいと考えたときには、あわせて「心」もいたわってあげると、より日々の心地よい感覚が増えやすいでしょう。
漢方は古臭い、難しそうといった印象をもたれることもありますが、少しずつ用語の意味が分かるようになると、身体のケアまでつなげて理解できるようになります。
ぜひjianのフレーバーの味や香りとセットで、五臓の役割も理解してみてくださいね。
もっと詳しくいろんなことを知りたい方は、ぜひEnjoy ! Kampoワークショップをチェックしてみてください。
Enjoy ! Kampoワークショップ(お店・オンライン)

漢方薬剤師:黒田真理子(くろだ・まりこ)
製薬メーカーにて7年間、漢方の説明会や研修を担当。現在はフリーランス薬剤師として漢方に関するセミナー等を実施。中学生の頃から漢方に興味をもち独学でスタートするも、用語や概念が難しすぎて挫折した経験をもとに、面白く分かりやすい解説にこだわっている。
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